腹痛を伴う腰痛

腰痛と関連する腹痛にはどんなものがあるのでしょうか

お腹の痛みの場所からわかる病気

腹痛と腰痛は必ずしも結びつきはしません。特定の臓器からの関連痛として腰痛が起こることはありますが、基本的には腹痛は内科的なものです。

では、腹痛を伴う腰痛というのはどんな状態でしょうか?臓器に問題があるときには「内臓痛」とよばれる臓器自体の痛みが起こります。しかし、臓器からの痛みは鈍く、場所もあいまいではっきりしません。この内臓痛が起こるときに、「関連痛」というものがおこる場合があります。「関連痛」は、実際に障害されている場所とは離れた部位の体の表面近くに痛みを感じるというものです。「内臓痛」=腹痛、「関連痛」=腰痛と考えると分かりやすいと思います。 内臓病変が起きたときに主に腹部で痛む場所はそれぞれ違いがあります。

これらの中で、腰痛を引き起こすのは特に、 泌尿器疾患(腎臓、膀胱、尿管)、膵臓、婦人科疾患(子宮、卵巣、卵管)です。

前駆症状として、症状初期に腰の痛みも感じることがあるかもしれません。発症するとそれよりも激しい腹痛と、臓器の問題による症状を感じます。内臓が関係していれば、食事の前後や排便、昼夜の切り替わりなどの影響を、強く受けます。詳しい問診によって、特定の臓器疾患が疑われる場合には、エコー検査などで実際の傷害部位の確認を行います。

腰痛と下痢

摂取した食べ物は、小腸で消化と栄養素の吸収を、大腸で水分の吸収をされます。この過程で問題が起きたときに下痢になります。下痢は消化機能の低下や毒物摂取、あるいは細菌性の感染による腸炎の可能性があります。

下痢の場合は便の硬さ、便の色をチェックしましょう

便が黒いときには消化管で出血が起きていることがあります。便はタール状になり異臭がします。血便はおもに出血が大腸で起こっている場合に見られますが、胃、十二指腸、小腸でもかなり急速に出血が起きた場合にも見られます。下痢が起こる場合は、小・大腸に何か問題が起こっている可能性が強く考えられます。

下痢が激しいときには内臓病変からの関連痛として腰部に鈍い痛みを感じることがあるかもしれません。しかし、腰痛をおこす筋骨格系の疾患から下痢が起こることはありません。

便秘と腰痛の関係(子宮筋腫等)

便秘になると、排便が困難になるくらい便が硬くなります。排便の回数も減ります。ただ、毎日排便しないからといって、便秘というわけではありません。毎日排便するのが、誰にとっても正常とは限らないからです。以前の排便パターンと明らかな変化がなければ、回数が少ない状態が問題になるとは限りません。便秘の症状としては、腹痛があります。排便時に力むことで腹痛がおこります。中には、排便と排便の間、腹痛が続く人もいます。その他、吐き気や食欲不振も起こします。

しかし、便秘と腰痛の直接的な関係は、よく分かっていません。内蔵の働きが低下し、腸管に便がたまった状態が、周囲の組織へ影響を与える可能性はあります。それが腰部の不快感や腰痛として感じられるかもしれません。確実なのは、便秘がおさまった時に腰痛もすっかり良くなれば、その腰痛は便秘が原因だったと言えるでしょう。疾患が原因で、便秘を伴う腰痛になることがあります。子宮筋腫は、大きさによってその可能性があります。

子宮筋腫

筋肉と線維組織からできた良性の腫瘍を、筋腫といいます。筋腫が子宮にできた場合を子宮筋腫といい、女性の生殖器で最も多くみられる良性腫瘍です。子宮筋腫が大きい場合、直腸を圧迫して不快感や便秘を生じることがあります。腰痛、下腹部の張りとともに、便秘になる可能性は十分あります。詳しくは、「女性の腰痛」内の子宮筋腫による腰痛を参照してください。